Q.何らかの理由で住宅ローンが払えなくなったらどうなりますか?

20代の公務員です。住宅ローンを組むのは、まだ先のことになりそうなのですが、以前から気になっていることがありますので、質問したいと思います。

リストラとかにあって、長期間、無職になった人や、再就職できても、収入ががくんと減ってしまった人が住宅ローンを組んでいた場合、どうなるのでしょうか?

無収入の状態とか、収入が大幅に減った状態で、住宅ローンを払い続けることができるとは思えません。

せっかくの家を手放すことになったり、借金だけが残るといったこともあり得るのでしょうか?

それだと、かなり大変なことになってしまうのでは、と思うのですが。

A.住宅ローンを払えなくなった場合、最終的には家を手放すことになります。また、借金が残ることもありえます。

リストラなどの理由によって住宅ローンが支払えなくなった場合にはどうなるのか、というご質問ですが、結論から申し上げますと、最悪の場合、家を手放すことになります。

また、それでも足りない場合には、借金を負うことになります。以下に、順を追ってご説明します。

まず、最初に大前提としてですが、リストラ等ではなく、たとえば不慮の事故によって、一家の大黒柱の方がお亡くなりになってしまったような場合ですと、さほど心配はありません。

と言いますのも、一般的な住宅ローンであれば、団体信用生命保険(通称、団信)への加入が必須となっているからです。

この団体信用生命保険は生命保険の一種で、万一のことがあった場合に、その時点で残っている住宅ローン分を肩代わりしてくれるというものです。

ですので、この場合でしたら、住宅ローン残高が0になるのと同じことですので、住宅ローンの返済に関する心配はしなくてよい、ということになります。

ただ、リストラ等の、万一の場合以外の理由で住宅ローンの支払いができなくなってしまった場合には、話は変わってきます。

先方の側からすれば、当然、住宅ローンを支払い続けてもらわなくては困るわけですが、すぐにどうこうというケースは少なく、お願いすれば、ある程度の期間は住宅ローンの支払いを猶予してくれる場合が多いです(ただし、その場合でも、金利分は支払わなくてはなりません)。

しかし、やはりそれにも限度がありますので、どうしてもめどが立たない場合には、その住宅の任意売却か競売を行なうことになります。

そして、任意売却か競売で入ったお金で住宅ローンの残りを支払うことになるのですが、場合によっては、住宅を売ったお金だけでは、まだ足りない場合があります。

この場合、当然のことながら、不足分に関しては、別途、支払わなくてはなりません。どのような形で支払うかについては、ご家族の事情に加え、先方の事情もありますので、弁護士を交えて協議を行なうことになります。

これはある意味、シビアではあるのですが、ことがお金に関することですから、シビアな展開にならざるを得ません。

まとめとしましては、まず、とにかく住宅ローンの残高分は支払わなくてはいけない、ということです(団体信用生命保険の対象となるケースは除きます)。支払う方法としては住宅の任意売却、競売等がありますが、それで足りなかった場合には、不足分を支払う必要があり、その方法に関しては、先方と交渉して決めることになるということです。