Q.東日本大震災で被災した住宅のための融資があると聞いたのですが……。
被災住宅のための融資についての質問です。
東日本大震災で被災した住宅を補修するための融資があると聞いたのですが、どうも、よく分かりません。
主な内容や、申込先など、教えていただけないでしょうか。
また、住宅ではなく、壁などだけを補修する場合には、融資は受けられないのでしょうか?
知人によって、事情が色々ですので、その辺のことも教えていただければありがたいです。
A.住宅金融支援機構による融資がありますので、ご紹介します。
東日本大震災で住宅が被災された方が、復旧をされようとする際には、条件を満たした場合、住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)による融資を受けることができます。
受けられる融資には、復旧が必要な個所によって、<災害復興住宅融資(東日本大震災)>と<災害復興宅地融資>の2種類があります。
このうち、災害復興住宅融資は、住宅自体に被害があった場合の融資です。
もうひとつの災害復興宅地融資は、住宅には被害はないが、よう壁の損壊等が発生した場合の融資です。
また、これら以外にも、賃貸等の目的のために住宅を建設や購入、補修しようとする場合には<災害復興住宅融資(賃貸住宅)>が、マンション管理組合が補修を行なう場合には、補修を行なう個所によって、<災害復興住宅融資(マンション共用部分改修)>と<災害復興宅地融資(マンション管理組合向け)>があります。
その他、財形住宅融資に関しましても、東日本大震災特例が実施されていますので、該当される方は、こちらに関してもご確認いただければと思います。
ちなみに、ご自分の住宅ではなく、満60歳以上の父母または祖父母が居住する住宅の建設、購入または補修を、(子供や孫である)ご自身が行なわれる場合には、<親孝行ローン>を申し込むことが可能です(父母・祖父母が、申込者またはその配偶者の直系尊属である場合に限ります。また、り災証明書も必要となります)。
災害復興住宅融資/災害復興宅地融資の申込先に関しましては、建設/購入/補修のいずれの場合にも、お近くの災害復興住宅融資取扱金融機関の窓口、または住宅金融支援機構本店の郵送申込係宛に郵送にて申し込むことができます。
災害復興住宅融資取扱金融機関には多々ありますが、主なところでは、
みずほ銀行/三菱東京UFJ銀行/三井住友銀行/りそな銀行/埼玉りそな銀行/三菱UFJ信託銀行/三井住友信託銀行(旧中央三井信託銀行)/三井住友信託銀行(旧住友信託銀行)/農林中央金庫/日本モーゲージサービス/ファミリーライフサービス
で受け付けています。
また、東北地方と関東甲信越地方の地方金融機関でも、取り扱っています(非常に多くなりますので、個別の名称については省略させていただきます)。
申込受付期間は、平成28年(2016年)3月31日まで、となっています。
ただし、建築制限の関係で期限までに申し込みできない場合には、建築制限の解除後6か月以内まで、申込が可能です。
なお、郵送で申し込んだ場合でも、実際の手続きに関しては、お近くのご希望の災害復興住宅融資取扱金融機関で行なうことができます。
また、親孝行ローンを申し込む場合には、<申込者の現住所または勤務先所在地と同一都道府県内の災害復興住宅融資取扱金融機関>か、<建設/購入/補修する住宅の所在地と同一都道府県内の災害復興住宅融資取扱金融機関>のどちらかに申し込む必要がありますので、ご注意ください。
その他、現在、住宅金融支援機構(旧・住宅金融公庫)の融資を返済中か、フラット35(買取型)を返済中の方の場合には、基本的には、返済中の金融機関に申し込むことになります。
ただし、その金融機関が、災害復興住宅融資取扱金融機関でない場合には、その金融機関ではなく、お近くの災害復興住宅融資取扱金融機関に申し込むことになりますので、ご注意ください
これは、郵送によって申し込んだ際の実際の手続きに関しても、同様です。
大金や生活設計が絡むことですので、実際の細かな点につきましては、住宅金融支援機構の公式サイト内の<東日本大震災特設サイト>でご確認いただければと思います。
また、同サイトでは、返済額に関するシミュレーションも行なうことができますので、そちらの方もご活用いただければと思います。