Q.預金連動型の住宅ローンはおすすめでしょうか?
30代の正社員です。そろそろ自宅を持ちたいと思っていますので、いろいろなところの住宅ローンについて、情報を集めています。
最近、気になっているのが、預金連動型の住宅ローンです。
あまり見ないタイプの住宅ローンですので、非常に興味があるのですが、ただ、実際に自分が住宅ローンを組むとなると、興味だけで踏み切るわけにもまいりません。
実際のところ、預金連動型の住宅ローンはおすすめなのでしょうか?
また、何か注意すべき点などありましたら、教えてください。
A.預金連動型の住宅ローンについてのご質問ですが、結論から言いますと、おすすめかどうかは、顧客の方の事情次第です。
簡単に言いますと、万人におすすめというわけにはいかず、ある条件を満たせる方でないと、メリットの恩恵を受けるのは難しい、ということです。
預金連動型の商品はいくつかありますが、それぞれ内容が異なっていますので、ここでは東京スター銀行の『スターワン住宅ローン』を例にとって、ご説明します。
『スターワン住宅ローン』では、住宅ローンのうち、預金残高と同額分に関してはローン金利が掛かりません。つまり、3000万円の住宅ローンがあったとして、東京スター銀行の対象口座に1000万円の預金があった場合には、[3000万円-1000万円=2000万円]分の利息しか掛からないということです。
このように、対象口座の預金残高が多ければ多いほど、メリットがある住宅ローンと言えます(もちろん、住宅ローンの額を越えた分に関しては、メリットはありません)。
一方、預金残高が少ない場合には、利息が0円となる部分も少ないため、あまりメリットを活用できません。ですので、対象口座にどの程度のお金を預金できるのか、ということが重要になってきます。
また、対象口座に金利が付くのか、といったことも重要なポイントです。
『スターワン住宅ローン』の場合ですと、預金連動型の対象口座は、同行の円普通預金など3口座あるのですが、このうち、円普通預金口座では、ローン残高を下回る預金に関しては、金利が付きません(預金しても利子が付かないということです)。
以上のようなことを考えあわせますと、『スターワン住宅ローン』の場合には、対象口座にそれなりの額の預金ができるかどうかによって、おすすめかどうかが変わってきます。
もし、できない場合には、『スターワン住宅ローン』の金利自体が高めですので、デメリットだけが残るということにもなりかねません。
以上は『スターワン住宅ローン』のケースについてでしたが、預金連動型の住宅ローンをお考えの場合には、メリットをうまく活用できるだけの預金を準備できるのかといった点などを考慮に入れて、ご判断いただければと思います。